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 ◇季節の料理屋久島―首折サバの刺身一人前:780円―  ◇

東京・麹町にある「季節の料理屋久島」のコンセプトは、「屋久島のアンテナショップ」。屋久島を広く知ってもらうためにオープンした。「東京では多分、うちだけだと思います」(角谷正哉店長)という、屋久島特産の首折(くびおれ)サバ」を食べることができる。「魚ファン」に、お勧めの店だ。カウンター8席、テーブル32席、座敷36席。内装に屋久杉をはじめとした屋久島直送の材料が使用され、店内の雰囲気もいい。料理の値段も手ごろだ。
「季節の料理屋久島」
▽場  所  〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6 相互麹町第三ビル1階
▽営業時間(日曜・祭日定休)
■ランチタイム     午前11:30〜午後2:30
■ディナータイム    午後5:00〜午後11:00
■交 通        地下鉄・半蔵門線半蔵門駅下車 3番出口.徒歩1分
           地下鉄・有楽町線麹町駅下車3番出口. 徒歩4分

■予約・問い合せ
 電 話 03-3263-7747
 メール yakushima@yakushimapain.co.jp
 H P http://www.yakushimapain.co.jp/kisetunoryouri.htm

▽一年を通じて、一番美味しい時期
 首折サバは、生きているうちに首を折って、血抜きをし鮮度を保つという、屋久島の漁師の工夫と経験から生まれた。一種の活きジメの方法だ。サバの種類はゴマサバ。サバ漁の船は、夕方に港を出て、夜中に釣って、朝港に帰ってくる。サバは傷つきやすいから、網で獲るわけにはいかない。従って、漁獲高は極めて少ない。
 このお店に並ぶ首折サバは、その日の早朝、屋久島の港に揚がったものだ。鹿児島経由で、羽田に空輸されてくる。サバは傷みが早い。刺身は翌日に持ち越せない。「今の時期から五月までは、ゴマサバの産卵の時期。脂が乗っているので、一年を通じて、一番美味しい。丸々太って、大きいのは1キロくらいになります」(角谷店長)
海が時化れば、出漁できない。だから、常に空輸されてくるとは限らない。首折サバが食べたいと思ったら事前に、お店に確認する必要がある。3月17日、友人との懇親のために、この店を予約しておいた。幸いなことに、この日は4匹、首折サバが空輸されてきた。大きさはちょっと小ぶりで、約600グラム。
 このうちの一匹を姿づくりにしてもらって、4人でいただいた。脂が十分乗っていた。鮮度抜群で、歯ごたえばっちりだった。「美味しい」。4人の顔が、同時に崩れ、笑顔になった。

▽食材に幻の卵も
 ここでは、首折サバ以外の、屋久島の旬の食材を味わうことができる。首折サバの刺身の前に食べた、トビウオのさつま揚げも良かった。九州ではトビウオのことを「アゴ」と呼ぶ。刺身にしても美味しいが、お雑煮のだしにぴったりだ。
 屋久島の自然の中で飼育されている「烏骨鶏の卵」もある。「烏骨鶏の卵」は、幻の卵ともいわれている。1年間に、1羽が約50個の卵しか産まないという、滋養強壮の妙薬とされてきた「漢方卵」である。
 「季節の料理屋久島」の親会社は屋久島パイン株式会社。同社は1967年の創立以来、屋久島の不動産を取り扱っている不動産屋さんだ。2004年3月末までに、同社の仲介で、220世帯以上が、屋久島での田舎暮らしを実現させているという。パインはパイナップルに由来する。創業当時、パイナップルが高価だったため、同社はパイナップル栽培による収益配分投資会社としてスタートした。角谷店長のおじいちゃんが創業者だ。

▽屋久島パインHP
http://www.yakushimapain.c


すっきりした屋久島の看板

これが首折(くびおれ)サバだ
約600グラム、しっかり脂が乗っていた
 
 
 
 
 
 


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