第1回 団塊サミット

【主催者挨拶】

 ◎もう一つのキーワードは「コミュニティ」
 本日は団塊サミット「第2部」講演とシンポジウムに参加いただきありがとうございます。私は主催者の北鎌倉湧水ネットワーク代表の野口です。昭和23年生まれです。団塊の世代の真っただ中に位置しています。
団塊の世代とは、昭和22年から昭和24年の第一次ベビーブームを中心に生まれた世代のことです。生まれた赤ちゃんは、なんと3年間で800万人。間もなく定年を迎えます。塊が大きいだけにこの世代の定年退職とその後の行動は、マクロ的にみて、日本の消費構造と生産活動、年金と医療費など社会保障制度の在り方に多大な影響を与えそうです。

 でも、こうしたマクロの問題はともかく、大切なのは、当事者である自分がどうするかだと思います。本日の団塊サミットでは、自分らしい生き方、自分の真の居場所について考えてみたいと思います。基調講演をお願いした西山さんは、団塊に続く世代ですが、このテーマに関し、さまざまな角度から、実践的な提言をされています。
自分の真の居場所探しは、「定年」、つまり、強制力を持った場の移動に直面している私たち団塊の世代だけでなく、すべての世代に共通したものだと思います。
 
 本日の団塊サミットのもう一つのキーワードは「コミュニティ」です。団塊の世代は、日本の高度経済成長に中核的な役割を果たしました。結果として日本は、世界有数の経済大国になりました。でも、今、私たちの目前に横たわる風景は、地方の過疎、高齢化と都会の過密と孤独化です。団塊の世代が、地方から都市へ集団移住した結果です。核家族が急速に進行しました。パネリストはほぼ全員が団塊の世代です。仕事を抱えながら、地域活動などに取り組んでいます。人間、30年も仕事をしてくれば、その仕事を通じて培ってきたかけがえのないノウハウがあるはずです。

 私はセカンドライフの一つの選択肢として、そのノウハウを故郷の活性化のために使ってみてはどうかと提案します。故郷の定義は、実際の故郷に限定するのではなく、第二の故郷、あるいはお気に入りの地域、大切に思う場所というふうに拡大して考えたいと思います。「故郷」ににぎわいを取り戻す、言葉をかえれば、「コミュニティ」を復活させるためはどうしたらいいか、本日はじっくりと探ってみたいと思います。「コミュニティ」の復活は、人間としてのコミュニケーションの回復でもあると思います。


第1回団塊サミット開催報告【主催者挨拶】■基調講演・691万人団塊の行方(要旨)シンポジウム「自分の居場所」ハイライト【声】(北鎌倉湧水ネットワークへのメールから)写真集


もどる